おかげさまで退院しました。
一週間ほどの入院でした。
経験したことのない症状で、しぬかもしれない、死にたくない、と思い、自宅にいた私は自分で救急車を呼びました。婦人科の疾患による重度の貧血でした。
毛玉だらけのセーターに作業用ズボン、引っ詰め髪にメガネ姿の私は病院の中を車椅子に乗って移動していました。こんな時でもじぶんの格好を気にするんだな…恥ずかしくて、心細くて、怖くて、惨めに思えて…無意識に涙がずっと出ていました。
病院では手厚く治療して頂き、おかげさまで元気になりました。輸血までさせて頂きました。有楽町駅前で見掛ける、献血のお願いの呼び掛けを思い出し、血を分けてくださった見知らぬ誰か様に感謝しました。私も誰かにこの恩をお返しする生き方をしていこう…と。
退院出来て良かったのですが、これからの治療について、よく考えて選択していかねばなりません。
選択。そう、人生は選択の連続。朝はパンかご飯か、この積み重ねが身体を作っていくように。
そして、今まで何となくボンヤリとさせていたものと、いよいよ向き合わなければなりません。
これは私の人生の宿題であり、ひとの心に届く作品を作る上で、欠かせない要素になることでしょう。大げさかな。
ご心配をしてくださいました関係者の皆様には、深く感謝申し上げます。
そして、医療従事者の皆様には深く感謝申し上げます。「背中を拭きましょうか?」そんな些細な一言が、どれほど有難かったか。
それから、
悪夢にうなされてホラー映画のような寝言を言っていた私に驚いて、看護師さんを呼んでくれた同じ病室のおばちゃん、ゴメンね。びっくりさせてしまいました。
点滴の跡がまだ痛いです。
皆様どうかご自愛ください。