2024/09/09

雑記

 ことばに出すのは恐しいが、

「時代は変わってしまった」という

しみじみとした感覚がある。

これを肌で感じるのはとても恐ろしい事だが、

これを越えなければ次に行けない。


騒がず、淡々と描いていくということ。

誰かにお伺いを立てないこと。


私が夢中になって描いてきたことは何だったのか、振り返って、その虚しさを感じることは怖い。


白状すると、売ることばかりに気を取られていた時期もある。

売約の数に一喜一憂し…ちょっと情け無い。


作品には、その時々の感情を込めてきた。

粗削りのどうしようもない若さや生々しさ、

それらが今も絵の中で生きているなら、

その作品は良品としよう。


時流にばかり敏感になり、

作品の肝を見失うなら、

いったい何のための絵画なのか。


時代が変わっても、

ひとを芯から喜ばせる作品で在りたい。

作品は好ましい存在でありたい。

ささやかだが、壮大な願いです。